第4回演劇体験教室
6月08日

青井陽治さんによる授業

「自分を話す、人を聞く」


今日の授業の確認。

「今日は、自分のことを聞いてもらって、人のことも聞くという授業です。」

 

 

はじめに、授業に向けてのウォームアップゲームです。

全員で大きな円になり、一人ずつ順番に自分の名前を言っていきます。そのときの言い方や、ニュアンス、ポーズなどを真似していきます。

とっても楽しいのですが、よく見て、よく聞いていないとできないゲームです。


 

 

 

ウォームアップゲームの後は、いよいよ青井陽治さんによる授業です。

まずは、互いに目に入ったポイント5つを互いに言い合います。例えば、「髪の毛、目、耳、Tシャツ、上履き」のように……




 

 

次は、目に入ったものを3つ、単語ではなく文で言います。例えば「青いTシャツが似合っている、髪を結んでいる、目が眠そう」などのように……

どんなことを言ってもらえるかと、お互いにちょっと緊張気味です。


互いに言い合った後は、どんなことを言ったのか、順番に言っていきます。他の友だちの話すことを聞いて、「なるほど、そういう視点もあったのか」と気づく人もいました。

次は、今朝起きてから今までのことを相手に詳しく話します。聞いた人は、その後みんなに内容を伝えなければならないので、真剣です。


 

 早速、友だちから聞いた話を、順番にみんなに伝えます。初めのうちはなかなか思うように話せない人もいました。そのとき、青井さんは、次のように言ってくださいました。

「大きなこえではっきり言える人もいますが、うまく言えなかったり、聞いたことを思い出せなかったりする人もいろいろいます。でも、今はそれでいいのです。だんだん言えるようになっていきます。まずは、よく聞くことが大切なのです。」

先程聞き役だった方が、今度は話します。相手の話をもっとよく聞こうと、話す距離が自然に縮まってきました。相手の話を詳しくみんなに伝えるために、「その後○○だったよね。」「そのとき○○をしたんだよね。」と確認したり、尋ねたりしながら一生懸命聞いていました。
回を重ねるごとに、発表も上手になっていきました。終わりに近づくに従って、相手の気持ちを考えたアドリブを入れて話す子が出てくるなど、最後まで楽しんで聞くことができました。 

最後に、青井さんから、次のようなお話がありました。

「今日は、話が上手な人は、聞くのが上手だということに気づいてほしかったのです。上手に話せる人は、相手をよく見る人であり、話を聞くということは、つまり心を聞くということです。相手の話を聞くことは、コミュニケーションの基本です。ちゃんと話を聞いて、それを再現するのは難しいけど、今日は内容を伝えるだけでなく相手の気持ちや様子を詳しく話してくれました。演劇的な、すばらしい話でした。」

 

 



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