9月−2月
「卒業公演に向けた準備」


テーマの話し合い/お話の展開の話し合い/結末の話し合い

話し合いを多く持ったのが、本年度の演劇の特徴でした。

夏休みで話し合って決めたテーマに沿って
設定や台詞、あらすじを思い思いに
書いてきた子どもたち。

劇作家の篠原さん、関根さんにお渡しして
そのエッセンスを抽出してもらい
台本をまとめていただきました。

10月になりお二人からこんな投げかけがありました。
「卒業記念のお芝居を作ろうと話し合う小学生達のお芝居」
をやってもらいます。

出だしは決まったのだけど、
この続きをどうしたら劇になるだろうということを、
劇に出てくる小学生と同じように話し合うことになりました

とある町のとある小学校。
特別頭もよくなく、特別スポーツができるということもない
小学生たち。

学校のクラスの中でも特に目立たない存在で、
むしろクラスの中でも必要とされないような小学生たち。

この小学校は、なぜか偶然、そんな生徒ばかりが集まってしまった。
しかしこの小学校は、優等生だったり、クラスの人気者だったり、
目立ったりする子供がひとりもいないという
奇妙な境遇のおかげで、いじめがない。

・・こんなクラスが主人公で、どう演劇にしていくんだ!?


いつものようにまずグループでの話し合いをします。

その後、クラスでの話し合いです。

普通すぎる特徴のないクラスはなぜお芝居にならないのか、深く話していきます

この話し合いの間、篠原さん関根さんはじっと子どもたちの発言を聞いて記録していらっしゃいました。
12月 台本完成 オーディション


12月になり、完成した台本を篠原さん、関根さんから手渡されて
驚きました。みんなで行った演劇の話し合いが、台本になっています。
「あ、私の発言だ!」「僕のひとことも!」と発見した子もいました。

今年の演劇は、演劇を作ろうと話し合う学級の場面と、そこから生み出された(特徴のない)学級の場面の
2つの場面が行き来する 「劇中劇」のスタイルなのだ、とわかりました。

さっそく、読み合わせながら、自分はどの役になりたいか、
大いに考え、オーディションを行いました。

オーディションは自分の第一希望の役と、
全く別場面に出てくる希望ではない役
と両方、みんなに披露して
オーディションしました。

突然、この役、と言われても
動じることなく「はい!」
と返事して堂々と演じていました。
演劇にダンスを入れたい!
子どもたちの一番はじめからの
要望がありました。

オリジナルのダンスを振り付けしてくださったのは
本山新之助さん。
かっこいいダンスをありがとうございました。
あとは自分たちで練習し、仕上げるのみです。

いよいよ2週間前!

自分の役が今どんな気持ちなのか、自然な演技ってどうすればいいのか・・・
今まで教わってきた「演劇」についての授業をふり返り
頭を、声を、体をフル回転させていきます


子どもたちが、自分の課題を少しずつ考えてきました。


役の気持ちを考えたら・・ 自然なままのコミュニケーションって・・
竜(役の名前)の性格は少し自己中心的だけどそれを大きく表したい。みんなから「えー。」と批判されてもお構いなしという顔で台詞を言いたい。 台本にない言葉でも「やったー」「いいでしょー」など言う。
でも言おうとするんじゃなくて
そう思うと自然にでる言葉にしましょう、と教わった。
「あなたたちは間違っています」というところは、
怒ってはいるが気持ちを抑えている。
動きが入ると本当の会話をしているようで楽しくなりました。
リアルにもなってきたので
この話のいい所や面白いところがわかってきました
ジュンは人をかばうような性格だから、それをセリフにこめたい。 僕はまだ自然さが足りないということがわかりました。
生活の中で話すときの動作などをもっと取り入れたいです。

瞳はいじめや自殺が嫌いなんだと思う。
だから本気でそのセリフをいいたい。

自分が感じたままに演技ができるようになるといい。

まだまだ気持ちを「伝え合う」演劇にはできていません。
どのように伝えるか、考えましょう

また、自分が全体にどんな関わり方をしているのか、考えましょう
、という

本当に難しい課題が関根さん、篠原さんから出されました。
いよいよ、あと1週間です。どれだけ気持ちを伝え合えるか、
気持ちのコミュニケーションをどこまで見せることができのるのか、乞うご期待です!