同時に、「いじめ防止強化月間」でもあります。未然防止のための授業や講話、早期発見、現状把握のためのアンケートや聞き取り等を行います。この「校長だより」でもこれまでたくさんの啓発を行ってきました。つらい思いや悲しい思いをしている子がいち早くその状況から抜け出せるよう、教員、家庭、そして学級の友達の三者がしっかりと情報共有を行いながら、丁寧に、そして確実に進めていきます。
実は情報共有や早期解決の遅れの原因の一つに、「いじめ」の捉え方、認識に違いがある場合が少なくありません。児童の言葉で例えるなら、「変なあだ名をつけて、友達をからかったけど、いじめてはいない。」という回答などがそうです。からかわれた友達が嫌な思いを感じた時点で法律上の「いじめ」の定義に当てはまるのですが、そこがイコールにならないのです。これは大人にも当てはまります。
【いじめ】は加害行為そのものを指しておらず、総称です。【虐待】【◯◯ハラスメント】も同じで、世の中からなかなかなくならないのは、その定義の理解が進んでいないことや、総称のみがひとり歩きしてしまい、総称と実態とは違うもの(と捉えたいという願望も含む)という考えがまだまだ多いからではないでしょうか。大きな課題の一つです。