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2022.03.29ネットにかかわるエピソード

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その1 町田で小学校6年生の女の子が「いじめを受けていた」というメモを残し自殺した事件について文部科学省は「GIGAスクール構想として配布された端末がいじめに使われた事実について、きわめて残念な事実。重く受け止め事実関係を確認する」としている事件については記憶の新しいところです。一人1PCがいじめの道具として使われたことは驚きです。今までもセーフティ教室などでネットの使い方についての話は繰り返し行ってきていますので「なぜ」と思ってしまうのですが、2020年の文科省調査では児童生徒間のネットを使ったいじめの件数が過去最大になったそうです。コロナ禍で子供同士の接触が減る中、いじめの総数は7年ぶりに減少したのにもかかわらずです。特に小学生の件数が1.3倍に増えたことも気になります、いじめの件数が減ったということから考えても「いじめはいけないこと」という認識はそれぞれが持っているはずなのですが、なぜなのでしょうか。

その2 子どものオンラインゲームの課金でトラブルになるケースが相次いでいます。2020年度に全国の消費者センターなどに寄せられたオンラインゲームに関する相談のうち、小中学生が当事者だったのは3723件で、過去10年間のうち最多だったそうです。相談内容のほとんどが課金に関するもので、金額が150万以上になる小学生もいたそうです。保護者のスマホやアカウントを使ってログインしたり、保護者に気付かれないよう課金後の決済完了メールを削除する事例もあったといいます。

その3 古いデータで恐縮ですが、ネット依存が疑われる中高生が全国で推定93万人以上と厚生労働省が1918年に発表しました。2012年に行った調査から倍増。中高生の7人に1人にあたるといいます。スマートフォンを使ったゲームやSNSの普及が背景にあるといいます。さらに予備軍を含めると254万人にのぼるといいます。ではつぎのスクリーニング(適格審査)をやってみましょう。1、インターネットに夢中になっていると感じる。2、ネットの使用時間を長くしなければならないと感じている。3、ネットの制限や時間短縮しようしたがうまくいかなかったことがある。4、使用時間を短縮したり、完全に使用をやめた場合いらいらすると思う。5、使い始めに意図した以上に長く使ってしまう。6、ネットのために人間関係などをあやうくするようなことがあった。7、ネットに夢中になっていることを隠すために嘘をついたことがある。8、いやなことから逃げるためにネットを使うことがある。(3つ以上て当てはまると不適格使用者と認定されます) 

その4 2025年からの大学入学共通テストで、国立大学協会は、国立大の一般選抜の受験生には原則として「情報」を加えた6教科8科目を課すとの方針を了承しました。国大協の会長は「これからの社会を生きる人にとって(情報は)必須の知識。高校でしっかり学んでほしい」と述べています。来年度の高1から、プログラミングなどを学ぶ情報Iが必修科目となります。この学年が現役生として臨む25年の共通テストでは情報Iが初めて出題され、情報Iを履修していない25年入試時の浪人生には別の問題が出されることになります。理事会後の取材に会長は「『情報』の知識は今後、どんな職業に就いても必要だ。浪人生をめぐる懸念が取り除かれたので、原則として全員に課す方向で総会に諮ることに決まった」としています。大学入試では、「教科・科目の変更が大きな影響を及ぼす場合、2年程度前には予告・公表する」という「2年前ルール」があります。各国立大は22年度中に、国大協の方針に基づいて試験内容を決める見通しにしています。今の9年生からスタートとなる「情報」です。都立高校でも各自でパソコンを購入することとしています。

その5 先日の教育新聞に「中高生のデジタル部活動 進学・就職時、評価対象に」という記事がありました。経済産業省の「デジタル関連部活動支援の在り方に関する検討会」は7日、産業界が中高生や学校に行えるデジタル関連の支援について提言の中に盛り込まれています。といってもデジタル部活がすべての学校にあるわけではない中での提言なので、デジタル人材の必要性が改めて示すことで、学校、保護者等へのデジタル関連活動の認知を高めるという狙いがあるのでしょう。

5つのエピソードを紹介しました。すでに11台のタブレットPCを活用しています。今後、情報化がさらに進むんでいく時代をたくましく生きていくためにも、日頃から道具(物を作り出すため、あるいは仕事をはかどらせるため。また、生活を便利にするために用いる器具の総称)として使っていけると良いですね。

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