2023.07.14令和5年度道徳授業地区公開講座を実施しました。
7月13日木曜日5校時、令和5年度道徳授業地区公開講座の授業公開が行われました。各学年で練り上げた道徳学習指導案により行いましたが、5年生以上の学年とくすのき学級、D組は、「生命尊重」を取り上げた授業を行いました。 公開されたどの学級の授業でも、自分たちの考えや思いを表現しながら、ねらいとする道徳価値を少しずつはぐくむ児童・生徒の姿が見受けられました。
生命尊重を取り上げた中学部の授業では、前日に有名芸能人が自らの命を絶つという事件が発生したことから、思春期である生徒たちの心の状況を察しながら、指導計画等を一部、変更して実施する学級もありました。
授業公開後に行われた保護者、学校運営協議会委員の皆様、本学園教職員が参加した意見交換会、講演会では、講師の済美教育センター学校経営アドバイザーの筒井鉄也先生から、道徳科の目的・本質や家庭において行う道徳性の育成のポイント等を分かり易くご教授いただきました。
保護者の方からも「これまでの道徳と道徳科はどのように違うのか。」「考え、議論する道徳とはどのようなものなのか」「道徳授業の終末の部分で、道徳的価値を教え込むような内容の絵本の読み聞かせをするのはいかがなものか」などの質問・意見をもとに講師の筒井先生が道徳科の授業のあるべき姿等をご説明いただくなど有意義なものとなりました。
道徳授業地区公開講座は、平成10年、いじめ問題・少年非行が社会的な問題となったり、神戸市須磨区の中学生による小学生殺傷事件等が発生したりする中、学校における心の教育の中核となる道徳の授業の質の向上を図ったり、保護者・地域の方と児童・生徒の心の教育についての共通理解を深めたりする目的等により一部の学校で始まりました。その後、東京都の進める「心の教育革命」の重要な取組として全公立小・中学校、都立高等学校等で行われるようになりました。その後、25年経ち、今に至ります。
意見交換会後に行われた学校運営協議会でも委員の方々から、SNSの普及による子供たちの生活や心の状況等を危惧する声等が出されたように、子供を取り巻く状況がより複雑化している中、道徳科を中核とする心の教育を学園、各家庭と連携して進めていくことの必要性等について、様々なご意見をいただきました。 その真剣な議論の中、高円寺のまちの児童・生徒に対する学校運営協議会の方々の思い、優しさ等を感じさせていただきました。 課題も表出した道徳授業地区公開講座でしたが、講師の筒井先生、ご参加いただいた保護者・学校運営協議会の皆様のお力添えにより、整理することができました。心より感謝申し上げます。