校長室から




校長 澁谷 あゆみ (しぶや あゆみ)




桃井第二小学校の校長、澁谷あゆみです。

学校経営を進めていく上での優先順位を①児童の命の安全・健康 ②教職員の健康 ③自律としました。3 つ目の「自律」は、児童の自律、教職員の自律の両方です。
この自律を実現していくために、ビラミッドの土台として児童や職員の「心理的安全性」を確保し、児童や教職員が挑戦(トライ&エラー)を心置きなく出来る環境を整えます。そして、挑戦することを通じて自分で考え、自ら行動できる児童や教職員の「自律」の実現を目指します。



【心理的安全性】
子どもたちが、学校へ来ることを楽しいと思える学校であるために、何よりも優先されることは「命の安全」と「心理的安全性」です。自分のことを丸ごと受け止めてくれる先生、学級の友達。何を言っても笑われたりいじられたりしない、安心していられる学級、学年を創り上げていかなければなりません。
また、子どもたちの安全や心理的安全性を保つ前提として、「マナー」という態度的視点も大切です。「あいさつ」「聴く」は、良好なコミュニケーションに不可欠な要素です。これに「くつそろえ」を加えた3点が、意識しなくても自然に全ての子どもたちに備わることを目指していきます。

【try & error】
ともすれば完璧を追求し、子どもたちに失敗をさせないように動きがちですが、子どもたちのことでも、学校運営に関することでも、まずはやってみることを大切にしたいと思います。
子どもたちの指導や評価についても、「できたか/できなかったか」ではなく、「やってみてうまくいかなかった経験から何を学んだか」という視点を大切にしていきます。

【他人を許す、自分を許す】
以前勤めていた学校に「あろちゃん」という子がいました。なんであろちゃんというのかお母さんに聞いてみたところ「allow(許す)」という意味だと教えてくれました。世の中で大切だと言われていることがあまたある中で、大切な我が子に「許す」という言葉を託した親のセンスに感動しました。
私たち人間は、世の中の常識を味方に、多くの小言や注意や文句を言ってしまいます。失敗してもいいと言いつつ、なかなか認めていくことができないのが人間です。人の失敗を許す、そして自分の失敗をも許して、ありのままの自分を認めていくという作業が、大人も子どもも必要なのではないかと思います。失敗したことの責任を問うのではなく、何が原因で失敗したのかを考えていく組織でありたいと思います。

 (令和7年・2025年 4月)




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