7月1日  全校朝会講話
     〜言葉のもつ力〜
今日は、私たちが普段接している言葉について、お話をしたいと思います。
私たちは、普段から、たくさんの言葉に触れています。書き言葉に話し言葉。私たちの生活と言葉の関係は切っても切れないものです。

さて、随分前のことですが、宮城県仙台市に住むある小学生が書いた詩が今でも頭に残っています。その小学生は、こんな詩を書きました。
「氷がとけたら○になる」
この子が住む仙台市は東北地方の一部で冬は随分と寒い地域です。皆さんは、この○の中、漢字一字になりますが、何を想像しますか。

この子は、「氷がとけたら’春‘になる」という詩を書きました。春という季節を表す言葉から、氷が意味するものは、池や水溜まりに張った氷、もしかしたらつららかも知れません。「氷が溶けたら春になる」という自分の生活にもとづいた言葉は、その詩を読んだ人の想像力を掻き立てます。

高四小では、全校で俳句に取り組んでいます。俳句は、日本の伝統文化として、多くの人に親しまれています。ここでは、低学年代表として2年の句を紹介します。2年生よく頑張りました。

「こいのぼり 見たらもうすぐ 年上がる」
年上がるという表現から、5月の節句が終わるとお誕生日を迎えると考えられます。5月の青い空と、そこに泳ぐこいのぼりを見ながら、もうすぐ誕生日が来るというワクワクする気持ちを感じる句です。自分の小さな経験に基づきながら、読み手にその場面の様子を想像させる力をもっています。いい言葉を選んで表現することができました。

言葉選びは、その人の感覚や人柄を表すものです。いい言葉にたくさん出会って、人を感心させる表現ができるようになるといいですね。