2月 コマの違いが 育ちの違い 副園長 大川 麻弓
2学期の終わりに、それぞれの学年でコマ回しの取り組みが始まりました。
3歳児うさぎ組は、芯を両手で挟み、もみ合わせることでコマを回転させる“もみゴマ”。
4歳児くま組では、細いひもをコマに巻き付け、紐を引くことで回転させる“引きゴマ”。
5歳児ぞう組では、昔ながらの“投げゴマ”です。
回し方はそれぞれ違うものの、コマ回しは科学との出会いです。止まっていると立たないのに、回すと立つ。大人からすれば当たり前のように感じられることではありますが、今一度、科学の不思議を、子どもたちと一緒に楽しんでいこうと思います。
さて、実際の子どもたちのコマ回しの取組の様子では、3歳児は、直接、自分の手で回すことで「自分でできた!」という思いをもち、「やってみたらできた!」と3歳児なりの達成感を感じています。
4歳児は、細いひもを芯に巻き付けていきます。ひもを巻き付ける時も、ひもを引いてコマを回す時も、左右の手で違う動きをしなければなりません。繰り返し楽しむうちに、その動きを習得し、コマが回る面白さを味わっています。回っているコマに色の付いた紙を乗せることで、色が変化することを楽しむなど、次の楽しみを見つけています。
5歳児の投げゴマは、さらに巧みな手指の動きや力加減が必要です。そして、手先の技能だけではなく、できるようになるまで諦めない気持ち、絶対に回せるようになりたいという強い意志が必要です。
3歳児から積み上げてきた「やればできる!」「できたらうれしい!」「もっと楽しくしていきたい!」という思いがつながって、何事にも粘り強く取り組もうとする心が育っていきます。5歳児では、何度やってもひもがうまく巻けない、投げてもコマが回らないことを何度も何日も経て、初めて回すことができた時の達成感、自己有能感を、どの子も味わえるようにします!
まだまだ春の訪れまで、それぞれの学年で、コマ回しをたっぷりと楽しんでいきます。