2022年からの 杉並区の新しい基本構想の策定を受けて、教育委員会から新しい教育ビジョンが示されました。これまでの『杉並教育ビジョン2012』が10年間で目指してきた『共に学び 共に支え 共に創る 杉並の教育』を基盤として、様々な社会的背景を踏まえ、さらに、これから大切にしたい教育として『みんなの しあわせを創る杉並の教育』をあげています。
“しあわせを創る”ために どんなことができるでしょう。私は、子どもたちには、まず、何よりも自分のことを大好きになってほしいと願っています。
私は、自己肯定感が低い性格(意外と思われるかもしれませんが…)です。「小さい頃は、自分のことが好きだった。」のを覚えています。ですが、いつ頃からか、自信が無くなっていったのを覚えています。負けず嫌いでしたから、人と比べてできないことに注目しがち。かといって、「ダメ」「できない」と誰かに話すこともできなかったので、そうなったというのも一因かと思います。家庭的にも大正末生まれの父と昭和一桁生まれの母、明治生まれの祖父母と共に暮らしていましたし、世の中も高度成長期で、期待に応える、成果を上げるということに、大きな価値があった時代でした。いわゆる「いい子」だったと思います。
社会は、大きく変わりました。新しい教育のあり方を杉並区は考えてきました。新しい教育ビジョンでは、何ができるとか、価値があるとか、そういったことだけを目指して人を育てるのではなく、それぞれの違いを認め合い、学び合い、信頼し合い、共に生きる、誰もが当事者としてということを大切にしたいと言っています。
私もしあわせ、あなたもしあわせ、みんなしあわせ・・・そんな暮らしを子供園でも創っていきたいと思っています。子どもも教育の当事者として、子ども自身の学びを、友達や周りの大人に分かち合うことを大切にしたいです。そのためにも、一人一人の「なぜ?」「どうして?」「どうなっているの?」という思いから始まる学びを大切にします。ちがいを認め合い、それを分かち合い、共に暮らすことを目指していきます。
これまで子供園で大切にしてきたことを見直しながら、しあわせを創る土台となる“自分のことが大好きな人”が育つよう支えながら、私も一緒に学んでいきたいと考えています。
「教育ビジョン2022」は、これまでのような目指す人間像を 定めるのではなく、区民誰もがこれからの時代を自分らしく生きるために必要となる「私たちが大切にしたい教育」を掲げ、その教育を自分ごととして担うための「一人ひとりが教育の当事者として心がける視点」を示しています。
*詳しくは、杉並教育振興審議会から示された答申をご覧ください。(以下のアドレスから、ご覧いただけます)
https://www.city.suginami.tokyo.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/007/804/toshin210625.pdf