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令和4年度 園だより
9月 実るほど・・・ 副園長 原 麻弓
【実るほど 頭(こうべ)を垂れる 稲穂かな】
いよいよ2学期の始まりです。子供園の2学期は、何と言っても、実りの秋です。
ドキドキしながら始まった1学期に培った安心感・安定を基盤に、2学期は様々な活動に取り組み、さらに力を蓄えたり、うんと力を発揮したりするときです。
2学期の行事の一つ、運動会。今年度は、ついに全学年が一堂に集って開催します。
一定の制限はあるものの、子どもたちにとって、たくさんの応援を間近に受けながら取り組む運動会は、大きな自信の源になることでしょう。
当日までの取組の中でも、十分に力を発揮していくことができるよう、職員一同で支えてまいります。
先日、私の実家のある石川県に帰省してきました。田んぼの
真ん中を通る農道を車で走ると、穂先が茶色くなりかけている田、まだまだ若くて上へ上へと伸びている田が見えました。生長は、
田によって、稲それぞれによって異なります。
「それでいいのだなぁ。」
「いや、それが、いいのだなぁ。」と。
そして、あぜ道では、農家の方が水の量を確認したり、倒れ
かかっている稲を直してあげたりと、お世話をしていました。
子供園にいる子どもたちも、一人ひとりがそれぞれの速度をもって確実に大きくなろうとしています。学級という集団の中で、それぞれのできることを
見付けて大きくなります。そのために、私たち職員も、子どもたち一人ひとりの育ちの速度を
見極め、見守り、支える援助を考え、実践します。
2学期、どの子も実るときです。少しずつの成長も見逃さない目を、大人も身に付けて
いきたいものです。そして、実れば実るほどに、他を思いやる気持ちも忘れたくありませんね。自身の伸びゆく力と周りからの支えが、バランスよく、タイミングよく施されて、確実な実りにつながります。自信と感謝の気持ちを大切に、実りの秋を過ごしていきましょう!!
2学期も、子供園の教育・保育にご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。
8月 笑顔の力 園長 五十嵐美緒子
終業式を前に、年長組の保護者会で高井戸第三小学校長 馬場章弘先生から『就学までに大切なこと』と題してお話をいただきました。
その中でおうちの方が“笑顔で接することで充たされた気持ちになり、次への好奇心や自己肯定感が育つ”というお話が印象的でした。
大好きな人の笑顔からたくさんの力をもらっている。すてきなお話ですね。
さて、わが身を振り返ると母親として、どのくらい笑顔で接してきたでしょう。
楽しいことは一緒に楽しんだつもりですが、子どもにとってはどうだったか。
困ったことも「あら あら」「まあ まあ」と微笑みながら見守ることはどのくらいしていたか。
できないと泣いても無理に頑張らせたこともしばしば。
逆にできないと泣かれて我慢できず手を貸してしまったことがどれほど多かったか。
娘とどのくらいしっかり目を合わせて話したことがあっか・・・。
子どもの楽しさに共感することはわかりやすく、こちらもゆとりをもって関わることができますが、中学生の困り感に寄り添うことはとても大変でした。
いまでも昨日のことのように思い出されます。
小さいうちにもっと「できなくても大丈夫!」「きっとうまくいく!」という思いで見守ること、
小さな失敗やトラブルを乗り越える経験をもっとしておくことが、必要だったと実感しています。
成長に従って、子どもの心はどんどん複雑になります。
それだけ寄り添ってあげることも難しくなりますし、失敗やトラブルの大きさも大きくなります。
その分乗り越えるのも、それを支えるのも工夫が必要になります。小さいうちにたくさん経験することで丈夫な心が育ちます。
一人で着ることができなかった服を着ることができた。
転んで泣いたけど自分で立ち上がった。
けんかをしたけど自分の気持ちを話した。
思ったように作ることができずに悲しかった。
でももう一度やってみたら今度はできた。
恥ずかしかったけどお世話をしてくれたお兄さんにありがとうが言えた。
小さな壁を乗り越えた子どもは、大切な力を得ています。
子どもにとって、身近な大人がそうした姿をきちんと見届けてくれることが大きな力になります。
「手を出すべきか、出さざるべきかそこが問題だ!」と
馬場校長先生はお話をされましたが、「そこが問題だ!」と身近な大人が考えて見守ってくれていることを子どもたちは、しっかりと感じています。
7月21日から子供園は夏季休業期間です。
☀おひさまチームも、☆ほしチームも、それぞれのご家庭で楽しい計画を立てていることと思います。
暑い夏です。頑張りすぎは禁物です。
大人も自分で自分を認めてあげることが一番ということもお忘れなく。
たくさんの笑顔で過ごし、笑顔のパワーで暑い夏をじょうずに乗り切って、実りある2学期を、みんなで元気に迎えましょう。