令和5年度 園だより

7月 「わたし」がつくる 夏のくらし  園長 五十嵐美緒子

 園庭にプールが組み立てられました。いよいよ夏の遊びのスタート!と計画していましたが、今年の空模様は“さあ、プールで思い切り遊ぼう!!”という様子にはなってくれませんでした。
 それでも子どもたちは、プールができたのを見て“わくわく”しています。水着に着替えとても“ウキウキ”しているようです。
 一方プールはちょっと苦手と“ドキドキ”している子もいます。
 うさぎ組は、子供園で過ごす初めての夏。
 「バケツに水を汲んだ」  「じょうろで水をまく」・・・
それだけでも楽しそうです。水車に水をかけ、くるくる回ることも、霧吹きであちらこちらに水をかけることも、“自分でやってみる”ことがとても楽しいうさぎ組です。

 くま組は、水鉄砲に挑戦。たらいの水を注射器のように吸い上げてから、水を飛ばします。「水を吸い上げる」…という“初めての体験に挑戦”しています。苦労している子もたくさんいます。それでも繰り返しやっていく中で腕が上がっています。

 ぞう組は、プール設置の翌日。みんなで水着に着替え、プール掃除をしてくれました。
 初めてプールに水を張った日。張り切って水着に着替えたものの結局気温も水温も上がりきらず、“プールに入るときの約束”走らない、押さない、後ろ向きにプールに入るなどの手順をおさらいしました。最後にお湯のシャワーを浴び、気持ちよさそうでした。
シャワーを終え、体を拭く様子を見ていました。
頭をゴシゴシ⇒首、肩、おなか、背中もゴシゴシ
⇒最後にタオルを羽織って足とおしりをゴシゴシ。
さすがぞう組。テラスに上がった時は足跡がすぐに消えるほど、しっかりと自分で体を拭くことができました。まだ難しそうにしながら拭いている子もいましたが、「ポタポタ水が垂れているところはない?」と尋ねると、自分で気づいて拭いたり、テラスに上がって足跡がつかないか確かめたりする姿にも年長らしさを感じました。

 プールに入るだけでなく、色水で色の変化や不思議を感じたり、シャボン玉を大きく膨らませるにはどうしたらいいかと考えたり、空き箱で船を作って浮かべたりなどなど…。水遊びでは不思議なことがたくさんあります。その不思議と向き合って、どうしたらいいか考えたり、いろいろと試してみたり、発見したり、工夫したりすることも楽しい夏の遊びです。

 七夕にむけて飾りつくりを始めています。切ったり貼ったりする、色を組み合わせたり、つなげたりするなど、自分だけの飾りを作ります。そうした中にもたくさんの不思議があり、楽しさがあります。うまくいかないことも、次はこうしてみようと、取り組むことができるようになる夏の暮らしです。

 これからは気温も湿度も高くなり、熱中症の危険が増えてくる季節でもあります。熱中症予防のために熱中症指数を測定する熱中アラームを活用し、水分補給や休息の取り方に配慮しながら、夏の暮らしをすすめていきます。暑い夏を期待して、たくさん水と親しみ、試したり、挑戦したりしながら楽しく安全に過ごし、夏の暑さとの付き合い方も、夏の暮らしの中で、学んでいきます。

6月 学び育つ子どもたち        園長 五十嵐美緒子

生まれたばかりの赤ちゃんは、本当にかわいいですね。
「小さくて何もできないから・・・」「何か、してあげなくては…」と思うのはごく自然に感じる気持ちです。
しかし、赤ちゃんをよく見ていると、もちろん呼吸もし、うんちやおしっこもし、泣いたり手足を動かしたりして、何かを伝えようとしていますし、いろいろな物をじっと見つめ、手を伸ばして触ろうとしたり、手に握ったものを口に入れて確かめるようなしぐさをしたりなど、たくさんのことができています。

うさぎ組の子どもたちは小学生に比べたらまだまだできないことが多いように感じますが、見ていると自分で靴を履き、鞄を背負い、遊びの中では砂を掘り、クレパスで絵をかき、先生が絵本を読むのをじっと見たりなどなど…。自分の意志でできること、やろうとしていることばかりです。
くま組の子どもたちは、友達と一緒に遊ぶ姿が増え、声をかけたり、一緒に笑ったり、時にはトラブルも起こしたりしながら、にぎやかに遊んでいます。
ぞう組は、ボール遊びをするときもゲームをする時も仲間と一緒にという姿に自信が感じられます。また、遠足でも長い距離を元気に歩き、電車の中では静かに過ごすこともでき、様々な状況に応じた行動の仕方も身についてきています。
子供園では教育課程に基づき指導計画を作成し日々の保育を行っています。計画は子どもたちが楽しみながら学び、育つことができるように立てます。
教師が教えることももちろんありますが、選択権は子どもたちに委ねます。
子どもの姿を丁寧に見つめ、何をしようとしているのか、旬を捉えて選択肢を考え、提示の仕方を工夫しています。活動に取り組む中で、子どもたちはひたすら自分がやりたいと感じたことをやり、次の楽しさを探し続けています。
その中で、どうしたらいいかも考えて行動しています。
大人の側からみると、こんな風に育ってほしいと願うことは、とても大切な大人の役割です。子どもの周りに暮らす大好きな大人が、自分に対して願いをもつことは、子どもにとって「愛されている」という大きな安心感や「期待に応えよう」という動機づけになります。そして、子どもの姿を見守り、子どもが自分で選んだことを見届け、やり遂げた時には共に喜び、うまくいかなかった時には、次の挑戦を支えてあげましょう。

今年度も継続して、高井戸第三小学校、地域の保育施設と幼保小連携教育に取り組みます。
下高井戸子供園HP https://www.suginami-school.ed.jp/shimotakaidokodo/ の園のお知らせ⇒令和4年度園だより⇒(2)6月 7月 ⇒ 6月 ぐんぐん伸びるすぎなみの子 に昨年度配布した取組の様子を載せていますので、ご覧ください。併せて、4月に配布した令和5年度教育課程及び経営計画もHPの今年度園だより6月号のページに資料として掲載しました。


資料リンク: 令和5年度下高井戸子供園教育課程・経営計画