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平成29年度
3月号
清らかに噴きあがるもの
平成29年度がまもなく終わります。このあいだお正月を迎えて、新しい年の決意をしました。それぞれの新年の決意は実行できているでしょうか。それとも気持ちが先行して実行がいまひとつというところでしょうか。いずれにせよ、年度がかわることで卒業、進級を迎えることになります。今一つという人は、再度のチャンスを上手に生かしてほしいと思います。
3年生のみなさん、卒業おめでとうございます。この3年間で本当に成長してくれました。16日の卒業式では、みなさんの旅立ちを心からお祝いするとともに、これからの活躍をお祈りしたいと思っています。3年前の入学式では次のようなお話をしました。
みなさんは小学校でそれぞれ6年間、いろいろな人と出会い、育ってきました。みんな違う人間ですから、友達になりたい人も、そうでない人もいるかもしれません。また、すぐ仲良くなれる人もいれば、そうでない人もいるでしょう。あなたを尊重してくれる親切な人に出会うかもしれませんし、失礼で不公平な人にで会うかもしれません。そんなとき相手や相手の行動を変えようとしてもなかなかうまくいかないということも、もうわかっていることと思います、でもそのエネルギーを自分の行動を変えるために使うとまわりの人ととてもうまく関われるようになります。そして、まわりの人と上手につきあっていくための一番よい方法のひとつは、「自己主張ができる」ということなのです。これはほかの人のこともきちんと考えながら、自分を守るように発言したり、行動したりすることです。自分もほかの人も守るように発言したり、行動したりすることです。自己主張は生まれつきできるものではありませんし、日本人には「自分はこんなにすごい」という人よりも控えめな人が多いのも事実でしょう。しかし、これからの時代を生きていくみなさんにとってこの「自己主張」ということはとても大切なことになってきます。これからの中学校3年間で身につけ、胸をはって高円寺中で学んで良かったといえる卒業式にしましょう。そのためには、まずみなさん自身が良いと思えるようになる必要があります。自分の価値や自分の良さ、自分の強みを自分自身が知ることで自己主張できる強さと勇気が育ってきます。また、前向きに相手と話すということも自己主張のひとつです。これは自分が話すことと同じように相手の言うことを聞いたり、自分の気持ちを適切な方法であらわしたり、よいマナーで相手に接することです。責任のある行動をしたり、相手の立場に立って物事を見たりすることで、問題や争いごとを解決することもできます。これもりっぱな自己主張です。たとえは、だれでもからかわれた経験があると思います。自己主張ができれば、冗談やからかいもあまり気にせず上手に対処できますし、まわりの人に助けを求めることもできるようになります。いじめの問題は杉並の全中学校でここ数年とりくんでいることです。思いやりのある、しっかりとしたコミュニケーションができる中学生を目指していきましょう。この学校ではそんな人がいっぱいです。後ろに座っている上級生もいろいろな問題を、やさしさとコミュニケーションで解決しながら成長してきました、新入生のみなさんにとって必ず力になってくれます。高円寺中の3年間で今日入学した全員がしっかりとした自己主張ができる友達になってくれることを期待しています今、体育館の中の人々と縁あって高円寺中学校に集うことになりました。この出会いを大切にしていきたいと心から思っています・・・
中学校はたったの3年間です。しかしもこの3年間はみなさんを本当に成長させてくれる期間です。縁あって一緒に学んできましたが、とっても良いチームになりました。そんな皆さんにこれから期待することを卒業式ではお話したいと思います。卒業おめでとうあございます。(橋本 剛)
1月号
平成30年がスタートしました。1年の計は元旦にありという話を2学期終業式でしました。自分自身と向き合って「何のために学ぶのか」についてしっかりとした答えをもって、自分の夢の実現に向けて全力で取り組んでくださいというお願いをしたのですが、大丈夫でしょうか。元旦の新鮮な気持ちを忘れることなく1年間大切にしていきましょう。
始業式の日に「あけましておめでとう」「3学期もよろしくお願いします」と新年のあいさつを友達や先生方と交わしたことと思います。しっかりとあいさつをしてくれるところは高円寺中の良さのひとつです。立ちどまって、改まった様子で『明けましておめでとうございます。3学期もよろしくお願いします。』と笑顔であいさつしてくれると「こちらこそよろしくお願いいたします」という気持ちになります。1年生は今年2年生になるので学校の中心として頑張っていこうと思っているはずです。2年生はいよいよ最高学年になるので今までとはちがうぞと決意していることでしょう。そして、3年生はこれから高校入試があるので、自分で努力して良い結果を出して今年をいい年にすると、思っているはずです。いい年になるのを待っているのではなくて、自分で、「いい年にする」と考えているのが始業式でのみなさん一人一人の表情から伝わってきました。新しい「一年」をしっかり頑張ろうと思っている皆さんを先生方みんなで応援していきますが、良い1年にするのもしないのも皆さん次第です、1年たって「今年はいい年だったな」と実感できる1年をみんなで作っていきましょう。
さて、12月の保護者会でご説明いたしました、高円寺学園(仮称)の開校時期が一年延期されることになりましたが、この延期をマイナス面でとらえるのではなく、プラスととらえて準備を進めてまいりたいと考えています。現在新校の教育計画を作成中で小中9年間の各教科の教育計画、英語教育の連続性、教材・教具の共有化、部活動、クラブ活動の在り方などの諸課題に、これまで以上に取り組んでまいりたいと思います。また、特別支援学級の開設準備をより着実に進めてまいります。現在の三校が特別支援学級未設置校ということもあり、開級の半年前から施設が使用でき、新しい施設で開級準備ができることも大きな利点かもしれません。そして、平成31年度の2学期からは新しい校舎が使用できます。新しい施設を使用しながら新校への準備を進めてまいります。新校の新しい施設を活用することが出来るということは、小学校にとっても、その施設を使った教育活動の試行を行うことが出来、新校になったときに起こりうる課題についても、あらかじめ解決していきながら開校準備をすることができます。あわせて、現在も小学生が中学校で学ぶ機会を作っていますが、より拡充していくことも検討してまいりたいと思っております。引き続き工事は続いておりますので、児童・生徒の安全を第一に対応してまいります。何かございましたら学校までお願いいたします。今年も引き続き本校の教育活動へのご支援とご協力をいただけますよう、よろしくお願いいたします。
ICT公開授業・ICTフォーラムのご案内
1月27日(土) 通常の授業に加えて、2・3時間目にICTを活用した授業を公開いたします。また、この日の午後13時30分より杉並公会堂にてICTフォーラムが開催されます。お時間がございましたら、ぜひご来場くださいますようご案内いたします。
公開授業 2時間目 2AB英語(教室・英語室)、3AB社会(教室)
3時間目 1A国語(教室)、1B社会(教室)、2A音楽(音楽室)、保護者向け体験(理科室)
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします
11月号 高円寺われらの秋
2学期当初の暑さからうって変わってめっきり寒くなってきました。高円寺の夏が阿波おどりで終わると、学校は文化的な秋の季節を迎えます。9月のはぴはぴフェスティバルは2回目ながら、今年も多くの地域の皆様のご協力をいただき無事に開催することができました。1学期から準備をはじめ、夏休みをはさんでの開催ということもあり、十分な準備をすることが難しかったと思いますが、実行委員の生徒のみなさん。そして、人手不足で1人何役もの仕事をしていた参加生徒のみなさんの努力のおかげと感謝しています。ありがとうございました。次年度に向けてこれから大人実行委員の皆様と相談していきますが、次回は7月の夏休み当初の土曜日開催を考えています。
そして、中間テストが終わると、運動会と並ぶ大行事の「わくわくフェスティバル」が行われました。高円寺中の文化祭ともいえるわくわくフェスですが、総合的な学習の発表では今年も杉並第四小学校5年生の「伝えて、つなげて、米作り」の発表と、杉並第八小学校6年生の「発見!自分たちの高円寺阿波踊り〜ストップ便乗ごみ〜」を発表していただきました。毎年、小学生の発表を聞き、中学生も負けてはいられないと思っていましたが、今年の3年生の発表はなかなかでした。杉八小が地元高円寺の阿波踊りに関わる課題に何年も継続して取り組んでいることを受けて、中学生として何ができるかを考え、阿波おどり振興協会の方や、実際に裏方としてボランティア活動に取り組んでいる学生の方々と協議を.重ね、高円寺のまちのために自分たちでできることを考え、実行してくれました。これからの小中一貫9年間を見通した取り組みを行っていく上での大きな指針をもらった気がする発表でした。いつも思うのですが、高円寺の子供たちは、学校や住んでいるまちに誇りをもち、そんなまちのために進んで活動してくれる人がとても多いと思っています。そんな皆さんだからこそ、どんな行事も全力で作り上げてくれるのでしょう。このことは、先月号の学校だよりの学力調査結果からも明らかです。そして、そういう気持ちを持つ生徒は必ず学習でも力を発揮することができます。忙しい日々が続きますが、時間を上手に使って「われらの学びを深める高円寺の秋」を共に目指していきましょう。(橋本 剛)
創立70周年記念式典・記念祝賀会のご案内
〇日時 11月25日(土)
記念式典 10時〜
記念祝賀会 12時30分〜
〇会場 本校体育館
〇申込 学校まで事前にお申し込みください
〇会費 祝賀会会費 5000円
(会費を添えてお申し込みください)
〇同窓生への連絡が難しく、申し訳ございません。お知り合い等ございましたら、お伝えくださいますと幸いです。
9月号 境なき文化の潮
今年の夏休みも「ラジオ体操」から始まりました。昨年まで校庭で行ってきたのですが、新しい校舎の工事が始まっており、体育館での開催となりました。例年ですと、東西の門から入るとすぐに会場でしたが、今年は新東門から入り、生徒玄関経由で体育館にお入りいただくということで参加者の皆様にはご迷惑をおかけしました。高円寺中会場での参加者は1018名(大人489人、子供529人)。がんばり賞を受賞した幼児は3人。本校生徒の皆勤賞受賞者は20人でした。参加者の中には、小学校、中学校、そして卒業後も皆勤参加という人もおり、このまちの夏の行事として定着していることを感じさせてくれました。
また、今年もアジア交流で、インドネシアのジャカルタからバドミントン、卓球の選手と役員27人、インドのデリーから同じく26人が8月23日に高円寺中を訪問しました。吹奏楽部の歓迎の演奏からスタートし、阿波踊りの交流。そして、書道、けん玉、こま、木札など日本文化の体験に高円寺中生とともに取り組み。昼食を共にしました。ボランティアとして当日交流してくれた皆さん。そして、団扇づくりに協力してくれたみなさん、ありがとうございました。両国の役員さんや、東京都スポーツ文化事業団の方からもお礼のことばをいただきました。
今年の8月は天候の悪い日が多く、お盆のあたりは涼しい日も多くありましたが、61回目を迎えた東京高円寺阿波踊りの日は天候にも恵まれ、多くのお客さんをお招きすることができ、高円寺のまちが大いに盛り上がった2日間となりました。それぞれの連に所属し、阿波踊りに直接参加している人はもちろん、今年は3年生が総合的な学習の一貫として1学期から、阿波踊り振興協会の方々と相談を進め「目指せ! 素敵な高円寺」というテーマで、ボランティアとして高円寺阿波踊りに参加しました。ボランティアは3つのグループに分かれ、「道案内チーム」「外国人来訪者への案内チーム」「ごみ問題への対応チーム」でそれぞれ活動に取り組みました。生徒の皆さんは今までも運動会やわくわくフェスティバルで阿波踊りを踊ってまいりましだが、ボランティアという裏方として本番の阿波踊りに参加してことのある人はそれほど多くなかったと思います。それぞれの仕事はかなり苦労も多く、まちの中の移動も大変だったと思いますが、違った角度から阿波踊りを見ることができたと思いますし、改めて高円寺のまちの一員という気持ちも感じることができたのではないでしょうか。これからのまとめを通して、さらに素敵な高円寺を目指してまいりましょう。
平成29年7月14日に開催されました第24 回高円寺地域における新しい学校づくり懇談会では、「高円寺学園」の校章や校歌作りに向けての準備も具体的に始まりました。また、9月4日からは新しい「北門」も使用できるようになりました。登下校は現在の東門と新北門を使用してください。保護者の皆様には9月1日の引き渡し訓練への参加ありがとうございました。同日発行の「広報すぎなみ」ではM7.3の首都直下地震の被害想定を掲載しています。いつ発生するかわからない地震や豪雨等の際には緊急メールを使用します。登録がまだというご家庭がございましたら、ぜひ、ご登録くださいますよう、お願いいたします。(橋本 剛)
6月号 校歌
運動会が終わりました。今年の運動会は新しい学校づくりに向けた工事の関係で、杉並第四小学校の校庭をお借りして開催しました。体育の授業や運動会の練習も杉四小をお借りした関係で、杉四小学校と近隣の皆様には多大なご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。おかげさまで無事に運動会を開催できましたことに心より感謝申し上げます。ありがとうございました。初めての会場ということで。戸惑うことも多く、準備や片付けの時間が延びたりしてしまったこともありましたが、全ての種目を開催することができました。そして、閉会式では校歌を歌い、運動会を終えることができました。
高円寺中の校歌は昭和26年3月の学芸会・校歌発表会で披露されました。作曲者は信時潔(のぶとき きよし)氏で山田耕筰氏とならぶ日本作曲界の礎石となった作曲家で、高円寺中学校の校歌は1951年、64歳の時の作品だそうです。作詞者は北原白秋氏に師事した藪田義雄(やぶた よしお)氏で、当時文部省にお勤めの近森和成氏の紹介で作詞していただいたとのことです。学校の歌である校歌は入学式、卒業式をはじめとする、各行事で必ず歌います。毎年の運動会でも閉会式の最後には「校歌斉唱」があり、紅白の戦いの最後に、ともに学校の歌を歌い、お互いの健闘と活躍をたたえあってきました。今年は杉並第四小学校の校庭でしだか、高円寺中以外で校歌を聞いたこともあり、何か、とても感慨深く聞くことになりました。
折しも、新しい学校「高円寺学園(仮称)」の学園章・学園歌を作るためのイメージや学園歌のフレーズを募集している期間でもあり、あらためて学校の歌について考えながら、今の高円寺中学校の校歌の歌詞を見てみました。思えば学校便りのタイトル「光り湧く」も校歌の歌詞からとられています。三番から構成される校歌は われらの春、われらの秋、われらの園。そして智慧の星 操の泉、境なき 文化の潮、次の代を 受け継ぐ宝。次に、なごやかに瞬き 清らかに噴きあがる。おおらかにくみ取り やわらぎに充ち満つる。すこやかに伸び ほがらかに堪え忍ぶ。と続き、光り湧く 若きいのち と結びます。
自分自身も出身校の校歌はおおむね覚えています。在校生そして、卒業生のみなさんも同じだと思います。創立70年を迎える今年、あらためて、この校歌を振り返りながら、次の時代に向けた、「高円寺学園」のイメージもみんなで作っていきたいと思っています。ぜひ力を貸してください。(橋本 剛)
4月号 高円寺中学校は創立70周年を迎えます
平成29年度がスタートしました。お子様のご入学、ご進級おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。今年度も、どうぞよろしくお願いいたします。今日の始業式は2・3年生だけですが、明日の入学式で34名の進入生を迎えます。今年度は1年生34名、2年生39名、3年生35名、計108名となります。学級編制上ではすべての年生が1学級ずつになりますが、基本的に各学年とも2つのクラスにしてあります。実際の運用としては適宜1学級、2学級その場に応じて展開していく予定でおり、学年集団として育てていくという姿勢で学年学級経営にあたっていきたいと考えています。
高円寺のまちの高円寺中学校は、地域に根ざした学校として、多くの卒業生や地域のみなさまに大切にされてきました。今年も生徒数108人という小さな学校にかわりはありませんが、生徒同士とても仲が良く、一人一人の生徒へのきめ細やかな指導の継続を目指してまいります。いつも感じることですが、小さな学校ならではの一体感のような暖かさが伝わってきます。高円寺中学校に集う生徒たちの健やかな成長のために、教職員一同努力する一方、地域、子供園・小学校・関係機関等との連携をいっそう深め、新しい学校づくり、そして地域とともにまちづくりを目指して取り組んでまいりたいと考えています。
本校の教育目標は今年度も「豊かな心と体をつくろう」「よく学び深く見つめよう」「たがいに助け高め合おう」です。今年度もこの目標を目指して取り組んでまいります。そのために、一人一人の生徒を大切にし、個々の生徒の成長を全力で支援してまいります。また、生徒、保護者、地域の皆様そして教職員の豊かな人間関係を基礎に引き続き心の成長も図っていきたいと考えています。
また、今年も引き続き、多くの生徒のボランティア活動への積極的な参加をお願いします。学校の様子につきましては今年も学校ホームページで随時紹介してまいります。さらに、緊急時の連絡(防犯情報、気象状況による登下校時刻変更等の連絡、地震等への対応など)につきましては緊急連絡メールを活用してまいりますので、まだ登録されていないというご家庭につきましては、後日配布いたします文書をごらんいただき、登録してくださいますようお願いいたします。
今年度、高円寺中学校は創立70周年を迎えます。20年前の平成9年に創立50周年記念式典を行ってから、大きな式典は行ってまいりませんでした。しかし、平成31年度に新しい小中一貫教育校として開校する予定ですので、この高円寺中学校としては最後の周年行事となります。昭和22年5月に杉並第八小学校の2階5教室を借りて、開校式と入学式を挙行したそうです。そして、翌年の8月に現在の地に校舎が完成し、移転しています。昭和22年からの時代は、我が国にとって戦後の廃墟から立ち上がり、経済、文化、社会生活など、さまざまの分野で発展してきた時代でもあります。まさに激動の70年間での卒業生は昨年度の卒業式で11029人となりました。教職員や保護者、地域の方々の温かなご理解とご協力の中で育ててきていただきました。ありがとうございます。高円寺中学校の70年に心より感謝したいと思います。創立70周年記念式典と祝賀会は、11月25日(土)に行います。多くの方々で、この学校の70歳をお祝いしたいと思います。よろしくお願いいたします。(校長 橋本 剛)