令和3年度 園だより

9月 一人一人が自分らしさを発揮できるように  園長 齋藤 由美

いよいよ2学期のスタートです。皆さんにお会いできることを楽しみにしていました。夏休みは、各ご家庭で楽しく過ごすことができましたか?緊急事態宣言延長となり、まだまだ心配も多い毎日ですが、感染予防対策をしっかりとしながら2学期も楽しく充実した毎日を過ごせるようにしていきます。
 7月23日には、東京オリンピック2020が開催されました。新型コロナウイルス感染症拡大のために1年延期され、今年も開催が危ぶまれる中、無観客での実施となり、様々な批判もありました。しかし、競技が始まると頑張っているアスリートに声援を送らずにはいられませんでした。そして、8月24日からは、パラリンピックも始まりました。テレビで観戦したご家庭も多かったのではないでしょうか。
 今回のオリンピックでは、どの選手たちからもオリンピック開催への感謝、自分を支え応援してくれた人への感謝、など、「感謝」の言葉がたくさん聞かれました。オリンピアンの話には、どの選手も、つらい大変な練習の日々を乗り越えて、自分の夢に向かって「あきらめない」気持ちで努力してきたストーリーがあります。子どもたちにも、「夢をもつこと」の素晴らしさや「諦めないで頑張ること」の大切さや喜びを知るきっかけになってほしいです。
 夏季休業中は、長時間保育の幼児とオリンピックの記事を切り抜き掲示しました。「知ってる!」「見たよ!」「金メダルとったよ!」「スケボーやったことある。」と自分の知っていること経験したことを生き生きと話してくれました。
 遊びの中では、リボンダンスで新体操をしたり、新聞紙でバッドやグローブを作り、アメリカVS日本の野球の試合をしたりしている幼児もいました。様々なスポーツだけでなく国々にも触れ、関心をもっている姿が見られます。
 8月27日には、昨年成田西子供園に来てくださったパラリピアンの高田千明さんが、走り幅跳びに出場し、テレビの前でみんなで応援しました。4,5歳の子どもたちは、アイマスクをして歩いたり、きずな(ロープ)を握ってサポートしてもらいながら歩いたりする経験をした時のことをよく覚えていて、「千明さーん!」「がんばれー!」と大きな声援を送っていました。高田千明さんは、100メートル走にも出場しました。
 パラリンピックについては、幼児期にはまだ理解が難しいこともあります。でも、一人一人得意なことや苦手なことがみんな違い、一人一人違ってそれでいい、その子らしさや良さがあるといった多様性を受け入れる気持ちを育てることはできます。そんな得意なこと苦手なことを周りの人と受け入れ合い、支え合い助け合いながら暮らす楽しさや喜びを感じられるようになってほしいです。
 2学期は、運動会にむけての取り組みをはじめ、体を動かす遊びにたくさん取り組んでいきます。体と心は、どちらか一つが育つのではありません。体を動かすことで楽しさや心地よさを感じていきます。そしてたくさん動く中で思うように体を動かせるようになると、「楽しい」「できた」「もっとやりたい」と自信や喜びにつながり、意欲が増していきます。このような経験をたくさんすると、幼児が自分から「もっとやりたい」「できるようになりたい」という思いをもったとき、実現するために粘り強く取り組むようになります。そして、うまくいかず諦めそうになったとき、身近な友達や大人の励まし、支えが「もっと頑張ってみよう。」という気持ちにつながっていきます。
 「夢に向かってあきらめない」そんな一人一人を育てていきたいです。一人一人が自分らしさを発揮しながら心と体が育つ2学期にしていきます。2学期もご協力のほどよろしくお願いいたします。

8月 親子の関わりを楽しみながら大切に  副園長  大塚 玲華

今日で一学期が終わります。子どもたちは、一学期の間、たくさん遊び、成長してきました。
 3歳児らっこ組は、新しい環境に始めはドキドキしていましたが、保育者との関わりをもとに、安心し、砂場やままごと、虫探し、積み木、色水や水遊びなど、自分がしたい遊びを見つけて楽しむようになりました。踊りや絵の具のスタンプなど、新しいことにも出会い、興味も広がってきています。
 4歳児ぺんぎん組は、自分がしたい遊びを繰り返しする中で、少しずつ友達と出会い、一緒に遊ぶことを楽しむようになっています。一緒に遊んでいる友達と言葉でやりとりをしたり、同じものを手に持ったり、身に付けたりすることが楽しいようです。進級児、新入園児の子どもたちが一緒に遊ぶ姿も見られるようになってきました。
 5歳児いるか組は、先日「みんなのゆうえんち」を行いました。グループの友達と「水族館を開こう」「映画館をしよう」など共通の目的に向かって、グループの友達と準備を進めてきました。自分の考えを友達に伝える、友達の考えを聞く、受け止める、時には自分の気持ちをコントロールし、折り合いを付けながら一緒に遊びや活動を進めていこうとすることが少しずつできるようになってきました。
 各学年、遊びを通して、様々なことを経験し、学び、大きくなってきています。

 さて、明日から、そらグループは少し長い休み、おひさまグループは、子供園での夏の生活が始まります。お家の方とも夏ならではの体験をしたり、少しゆっくりとした時間をとれたりする日があるのではないでしょうか。
 本日配布しました「夏の生活について・夏は子どもが大きく成長するとき」や「なつのおもいで」を参考に、是非親子で過ごす時間を大切にしてください。夏ならではの体験はもちろん、特別なことではなくても、一緒に絵本を読む、散歩にでかける、スキンシップをとる、体を動かして遊ぶ、お家の仕事を一緒にする、ということでも大丈夫です。
 子どもは、大人(保護者や保育者等)との関わりを通して「自分は愛してもらえているんだ」「それだけの価値がある存在なんだ」と感じると、自信をもつようになります。「いつだって自分を受け止めてくれる場所がある」「自分が遊びに出たときも、応援してみてくれている人がいる」という安心感ももつようになり、自発的に様々な遊びをしようとするようになります。
 子どもが嬉しい時、困っている時等に、十分に受け止めてあげること(愛情)、いつもは優しくても、だめな時はだめ(コントロール)と言える大人の関わりが大切だそうです。愛情とコントロールの両方がバランスよく成り立っていることが、子どもの本当の意味での自信や安心感になり、自発的に遊び、心も体も大きく成長することにつながります。

 2学期にまた子どもたちが、遊びを通して様々な経験をし、大きく成長できるように、職員で力を合わせて保育をしてまいります。是非、親子での関わりを大切に、楽しみながら、素敵な夏をお過ごしください!