2月 みんなで育てる 副園長 大塚玲華
3学期の始業式の日に、地域の 居城(いしろ) ゆみ子 さんに園にいらしていただき、子どもたちに獅子舞とひょっとこ踊りを見せていただきました。獅子舞では、子どもたちは少しドキドキしながらも見入ったり、頭を噛んでもらったりする経験をしていました。年長いるか組はその後、特別に獅子をもっと近くで見せていただき、どうやって獅子を持って動かしているのか、仕組みを知る経験もさせていただきました。
子どもたちは、獅子舞を見てドキドキしたり、ワクワクしたり…様々な気持ちを味わったようです。心を動かされている子どもたちの姿を感じ取って、それぞれの学年の担任の先生も「この体験がきっと遊びとして再現されるだろう」といつでも遊び出すことができるように、発達や経験にあった環境(製作素材や用具、お囃子の音楽など)を事前に準備していました。
翌日、それぞれの保育室では子どもたちが早速獅子作りをして遊んでいました。
年少らっこ組は、2つの箱に赤い画用紙を貼ったものに、丸いシールを貼ったりクレパスでかいたりして目や鼻を付けたら獅子の出来上がり!自分の獅子を持って歩くことや、口をパクパクさせること、獅子に気付いた他の子が持ってきたクッキーを食べさせてもらうことを楽しんだりしています。
ぺんぎん組は、空き箱にハサミで切り込みを入れ赤い紙を巻いて頭を作ったり、胴の部分をビニールで表現したりするなど、今まで経験してきた技術や素材を使いながら作っています。誰かが作り始めると、すぐに友達も気付き、あっという間に保育室の中は獅子だらけになっていました!作り終わると、友達や先生の頭を噛むことはもちろん、獅子舞を人形のように動かして友達と会話をしたり、お祭りごっこをしたりと遊びが広がっていっていました。
年長いるか組は実物大の獅子を作り、友達と園内を練り歩き、他の学年の子や職員室にいる先生の頭を噛んで厄払いをしています。獅子頭の内側は、前日に本物を見せていただいた獅子の作りとそっくり!また、獅子の顔の細部もよく再現されていました。
各学年、作り方や遊び方は違うけれど、獅子舞という体験は子どもたちの遊びがさらに豊かになる出来事だったようです。
今回、居城さんの獅子舞との関わりを通して遊びが豊かになり子どもたちの育ちにつながっていったように、豊かな遊びや生活は、保育者だけではなく、地域の方や保護者の方にも支えられています。昨年末に行われたお楽しみ会での弦楽器の演奏、小学校との交流、読み聞かせなどの保護者の方のボランティア…この一年だけでもたくさんの方との関わりを通して、子どもたちは様々な心を動かされる直接的な体験をし、遊びや生活が豊かになりました。
子どもたちの育ちを支えていくためには、育ちを共有したり、成長を喜んだり、子供園の教育について知っていただいたりしながら、子どもたちを真ん中に、みんなで考え関わっていくことが何よりも大切だと感じています。保護者の皆様にも、いつも園の教育を理解していただき、また様々な形で関わっていただき、本当にありがとうございます。
あと2ヶ月でらっこ組、ぺんぎん組は進級、いるか組はいよいよ1年生です!これからも子どもたちの育ちを共に考え、支えていけたら嬉しいです。