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令和5年度 園便り
3月 大きく羽ばたけ!子どもたち 園長 川嶋 佳恵
園庭では、木々の芽が大きくふくらみはじめ、春の到来の足音が確実に近付いています。早いもので、あと3週間で年長組は修了式、年中組と年少組は、終業式を迎えます。
年少ことり組の子どもたちは、誰かが何かに見立てた紙やものを背中に付けたり、腕に付けたり、頭に付けたりすると、同じようにまねをして身に付け、ある時はこうもり、ある時は魔女ある時は、カマキリ等いろいろなものに成りきって保育室でも、園庭でも楽しそうに遊ぶ成りきりスペシャリスト。それぞれが思い思いのものを製作したり、ごっこ遊びをしたり、砂遊びをしたり等思う存分に遊び、のびのびと自分を出したり、自分なりに一生懸命考えながら遊びに取り組んだりするようになりました。友達と同じ空間が心地よくなり、おしゃべりに夢中になっている様子も多くみられるようになりました。先日行われたことり組の子ども会では、それぞれが自分らしさを発揮しながら役になり切って動いたり、口を大きく開けて歌ったり、リズムやメロディーにのって楽しそうにスズやカスタネットを鳴らしたり…一人ひとりが学級の一員として楽しさに満ち溢れ、笑顔が輝く素敵な姿に大きな成長を感じました。
年中うさぎ組の子どもたちは、空き箱や空き容器などの廃材やいろいろな素材を使って遊びに必要なものを作ったり、ありとあらゆる遊具を使ってイメージに合う場を構成したりして夢中で遊ぶもの作りのスペシャリスト。年長児に刺激を受けながら様々な経験の幅が広がる中で、友達と楽しく関わったり、思い通りにいかなくて喧嘩をしたりしながら人と関わる力が付いてきました。2月のミニミニコンサートでは、「北風こぞうのかんたろう」の歌を楽しそうに歌い、「かんたろう〜」と大きな声で呼び掛けたり、4種類の楽器に分かれて先生の合図をじっと見ながらリズムにのって「こどものせいかい」の分担奏をしたりしました。それぞれの個性を大事にしながら25人の心が揃う楽しさも感じられる素敵な子どもたちに成長しました。
そして、年長ぞう組の子どもたちは、いよいよ修了の時を迎えます。どんなことにも夢中になる好奇心いっぱいの子どもたちは、友達と一緒に、試行錯誤しながら、知恵を振り絞りながら、そしてその場その場で自分たちの最適解を出しながら、何気ない遊びを感動や喜びに変えてしまう遊びのスペシャリストでした。自分の目で見て、耳で聞き、手で触り、様々な遊びや生活体験を積み重ねながら、よく考える力が身に付き、自分の世界を広げ、心豊かな子どもに育ってきました。この様な子どもたちの成長ぶりは、運動会、子ども会などの行事をはじめ、日常の園生活の中でも、手にとるように分かります。35人の個性豊かな仲間同士の関わりは、うまくいくことばかりではなかったと思います。しかし、友達と思い切り笑い合ったり、喧嘩をしたりしながら人と折り合いをつけることを知り、仲間たちのちがいを受け入れ合いながら様々な感情体験を繰り返す中で芽生えた愛情や思いやりの気持ちは、これからの人生を支える宝物になると信じています。
子どもたちが子供園で過ごす時間は、長くても3年です。人生100年時代を考えると、とても短い時間に思えますが、子どもたちにとっては、生涯における人格形成の基礎を培う重要な時間です。そして、その時間は、一生を支える大切な時間だと考えます。だから、私たちは、子どもたちにとって「子供園の生活はとても楽しかった。」「○○先生はどんな時もいつも寄り添ってくれた。」「人生に必要なことを、子供園でたくさん学べて幸せだった。」と思えるかけがえのない素敵な時間となるよう力を尽くしてまいりました。
今、新しい世界へ一歩踏み出そうとしているぞう組の子どもたちは、とてもたくましく、格好よく見えます。ぞう組の子どもたちには、高井戸西子供園で過ごしたかけがえのない時間の中で培った自信と誇りをもち、たくさんの先生たちから学んだことを心の礎として、また、どんな時でも「自分らしさ」を大切にそして、友達の「らしさ」も大切にすることを忘れずに大きく羽ばたいてほしいと願っています。
最後になりましたが、私たちが、いつも質の高い教育・保育にこだわり、子どもたちのために尽力できたことは、ひとえに保護者の皆様の深い御理解・御協力のおかげと心より感謝いたします。これからも職員一同、子どもたちの幸せと成長を願い、保護者の皆様とともに就学前教育の充実に努めてまいります。
3月 年少ことり組
劇ごっこを経験し、みんなで一緒に表現する楽しさを感じたり、友達と一緒に遊びたい気持ちが強くなってきたりしています。友達との関わりが広がってきて、自分の思いを表しながら同じ場で遊ぶ中で、友達と一緒にいることを楽しんでいる姿が見られます。
今月は、好きな遊びを十分に楽しみ、満足感を味わいながら、ことり組での生活を楽しんでいけるようにしていきます。お別れ会に参加して、ぞう組をお祝いする気持ちやたくさん遊んでくれたありがとうの気持ちを感じることができるようにします。また、自分たちが進級してうさぎ組になることを楽しみにしたり、新しい部屋で過ごすことに期待をもったりすることができるように過ごしていきます。
3月 年中うさぎ組
今月は好きな遊びを十分に楽しめるようにしたり、これまで学級のみんなで取り組んできた遊びを繰り返しできるようにしたりして、残りのうさぎ組での一日一日の生活が充実していくように援助していきます。一人ひとりが自分のしたい遊びを見付けて友達と一緒に遊び、やりたいことに向かって考えたり工夫したりできるようにします。
また、友達と遊ぶ中で、感じたり考えたりしたことなどを自分なりに言葉や動きで表現し、友達に受け止めてもらう喜びを感じられるようにしていきます。
年長組になることに期待感をもち、「ぞう組になるんだ」と張り切って様々な活動に取り組んだり大きく成長していることに喜びを感じたりしています。ぞう組とのお別れに向けては、当番活動を教えてくれたり、一緒に遊んでくれたりしたぞう組に感謝の気持ちをもてるようにしていきます。お別れ会は、初めてうさぎ組が主体となって取り組む行事なので、一人ひとりが自信をもって取り組めるように支えていきます。
3月 年長ぞう組
子供園での生活も残りわずかとなりました。子どもたちは、修了式を前に、子供園で楽しかったことや、頑張ったことなどを思い出しながら、友達との遊びや毎日の生活を思う存分楽しんでいます。また、年中組と当番の引継ぎをしたり、修了製作を作ったりする中で子供園生活が残り少ないことを感じています。
修了式への取り組みでは、心を落ち着かせて良い姿勢で話を聞くこと、友達と気持ちを合わせて、自分たちが子供園で大きくなってきたことを、言葉や歌にすることなどを繰り返し経験できるようにします。一人ひとりが、毎日を大切にしながら、ぞう組みんなで一緒に過ごせてよかった!という気持ちをもったり、「あそびがすき」「ともだちがすき」
「じぶんがすき」ということを感じたりして、自信をもって小学校生活に進めるようにしていきます。
2月 人と関わり合う中で 副園長 大萩 純子
3学期になり、子どもたちには友達や仲間と関わり合いながら成長している姿が増えています。
例えば、年少ことり組では、個々になりたいものになってごっこ遊びをする中で同じようなことをして遊ぶ子ども同士で関わりあうことを楽しんでいます。バスごっこの運転手になりきっている子どもが「ちょっと待っててね。今、シートベルトを直すからね」と、お客さんに言うと、お客さんになった子は嬉しそうに、運転手さんの対応に応じたり、その後は自分で作ったおみやげ持参で合流して一緒にお出かけ気分を楽しんだりしていました。製作場面でも他の子どもと同じように作ったお面や羽などを身に着けているうちに仲間となって遊ぶ心地よさを感じているようです。
年中うさぎ組では、気の合う友達と誘い合い、互いに思いついたことを伝えて遊ぶ姿から成長が感じられます。「このお家はもう少し高くしようよ」と言いながら積み木を積んでいるうちにぐらつきがでると、友達同士で、さっと手で支えあって調整する姿や、箱を使って電車を作りだした友達に「それいいな」と言うと、声を掛けられた相手が「これ(部品)あるよ」と素材や部品の使い方を教える等の姿がありました。以前は関わりが少なかった者同士でも、互いがしていることを認めあい、誘い合って遊ぶことも増えてきています。
年長ぞう組では今まで経験してきたことをもとにして、仲間と協力し合って物事を実現していく姿がぐんと増えてきました。影絵を作って遊んでいた子どもたちは「今から影絵を始めますから、見に来てください」と、仲間と声を合わせてお客さんを呼びに来ていました。その誘いに私も応じて劇を見に行くと、“これをしたい”、という気持ちが一致した仲間と作りあう楽しさ、お客さんに見てもらうために、操作役や語り役などの役割分担を考えて行う等々、一生懸命に取り組んできたことが伝わってきました。見終えたお客さんから拍手をもらった時の仲間と顔を見あって微笑む姿からは、実現できた喜びも感じられました。
上記に紹介した姿は園内の子どもたちの姿のほんの一部です。どの学年も楽しいことばかりではなく、時には困ったことに出くわすこともあります。遊びの中で繰り返し様々な気持ちに出会い、相手のことを感じたり受け入れたりする機会から、人と関わりあう楽しさを得てきたからこそ、成長してきているのだと思います。
1月半ばからは年長ぞう組が、数人の担当ごとに年中うさぎ組に当番や誕生会の司会の仕方を教えています。「4月に一年生になったら、うさぎ組さんが年長組になるから教えてあげるんだ」と張り切っています。自分たちだけで行うときには、照れたりちょっとふざけたりする姿も時折ありましたが、教える時は、そばで見守っている大人がびっくりするくらい真剣に、そして丁寧に当番で行う挨拶や報告の仕方、モルモット当番ではお世話の手順、誕生会では司会の言葉や立つ位置等々を教えているのです。教えてもらう年中児も、じっと見て聞き、年長児のすることをまねています。この関わりの姿から、“自分たちがしてきたことを教えることを誇らしげに感じている”年長組と、教えてもらうことから“次は自分が年長になる期待を抱いている”年中組のキラキラとした姿が感じられます。同じ学年の友達との関わりとは違う関わりの機会を得ると、さらに、こんなにも新たに子どもたちの気持ちが輝くのものなのだなと、実感しています。
今年度の園生活は、残り少なくなってきましたが、人と関わる心地よさや楽しさ、一緒に取り組むことで得られる充実感や満足感、大きくなった自信や自分より年上の人への憧れ等、子どもたちが様々な感情を得ながら、かけがえのない楽しい園生活を送れるようにして参ります。
2月 年少ことり組
何かになった気持ちでごっこ遊びをする中で、そばにいる幼児同士との温かな関わりが広がってきています。今後も一人ひとりが自分のしたい遊びをしながら、他の幼児と同じ場で動いたり遊んだりする楽しさを十分に感じられるようにしていきます。
特に今月は、自分の思いを表現しながら遊ぶことがより楽しめるように支えていきます。また繰り返しみんなで親しんでいるお話の役になった気持ちで動いたり歌ったりして、一緒に活動することを楽しめる経験も大切にしていきます。
天気の良い日には、広い園庭で鬼ごっこをして元気に遊び、体を動かして遊ぶ心地よさも感じるようにしていきます。
2月 年中うさぎ組
友達と一緒に関わって遊ぶことやみんなで一緒に何かをすることが楽しくなってきています。自分の思いや考えを友達に伝えたり、友達の気持ちに気付いたりしながら一緒に遊ぶ楽しさが感じられるように支えていきます。また、コマ回しや縄跳びなど、自分なりのめあてをもって遊べるようにしていきます。
「ミニミニコンサート」「年長組から当番の引き継ぎ」「お別れ会」などに取り組みます。「ミニミニコンサート」では、みんなで歌を歌うことや楽器を鳴らすことを楽しみながら、声や音が揃う心地よさを感じられるようにします。「当番の引き継ぎ」では、年長組への憧れの気持ちや年長組になる期待感をもてるようにしていきます。「お別れ会」では、年長組への感謝の気持ちが伝わるように装飾や司会などを考えて準備していきます。以上の中で大きくなった自分を意識できるようにし、学級の中で自分の力を発揮する嬉しさを感じながら自信につながるように支えていきます。
2月 年長ぞう組
今まで使ってきた楽器を使って、音の音色や曲調を感じながら、学級のみんなと気持ちを合わせて合奏をしたり、心を込めて歌ったりする楽しさが味わえるようにします。また、自分の好きな楽器を選んで繰り返し取り組み、自信をもって演奏する中で合奏することの楽しさを味わえるようにしていきます。
年中組へモルモット当番やお休み調べの引き継ぎを始めました。年下の相手のことを思いやりながら接したり、関わりの中で自分たちの成長を感じたりすることができるようにしていきます。
子供園生活も残りわずかとなりました。自分のめあてに向かって挑戦することを楽しめるようになってきた姿が見られます。一人ひとりが諦めないで取り組むことを楽しめるよう支えていきます。また、今まで楽しんできたことやできるようになったことなどをみんなで振り返り、心も体も大きくなってきたことを感じ合いながら、子供園での生活を十分に楽しめるようにしていきます。