令和6年度 園便り

7月 子どもたちと関わる上で心掛けたいこと  副園長 大萩 純子

 気温が高くなり園庭では子どもたちが水遊びに喜ぶ姿や、プール前にリズムにのってはりきって体操をする姿が見られるようになりました。また、虫探しや色水遊びなどそれぞれにやりたいことを見つけて、繰り返し楽しんでいる姿も増えてきました。好きな遊びに向かっている時の子どもたちの表情はとてもにこやかで、安心して自分を出していることが感じられます。
 そのような子どもたちですが、違う姿の時もあります。生活場面の切り替え時に気持ちが向きにくい、何か思うようにいかないと怒り出したり泣き出したりする、「いやだ―」と言ってその場から走り出す等々、様々な姿が現れることがあるのです。不安、不快、納得がいかない、訳が分からない…、その時どきの穏やかでいられない気持ちが子どもに湧き出ているのかもしれません。「私は、今、このような気持ちになっていますから、周りの方は、このように対応してください」等と、自分の状況を説明することは、子どもたちには、まだまだ難しいのです。
 時間が経てば熱が冷めたように穏やかになる、或いは、成長と共に自ら納得して気持ちを切り替え次に向かえるようになるといったこともあります。けれど、度々同じような事がある、または、激しくなっているといった場合は、子ども自身が困っていることが解決できていないということです。そこで日々、子供園では保育者間で子どもたち一人ひとりの様子を捉え、伝え合い、どのようなサポートをしたらよいか考え合っています。そのような時に、例えば「4歳だから、もうこのようなことは困っていないはず」「5歳だから、もうできるはず」との判断はしていません。同じ学年であっても一人ひとりが困っていることの原因は同じではないからです。例えば場面の切り替えの時に戸惑う様子がある子には、事前に次のことを伝えて安心するようにしていく、大勢の中で話を聞いただけでは分かりにくい子には、理解の助けになるように絵にしたものを示したり、改めて個別に本人に分かりやすい言葉で、伝えたりするなどのサポートをしています。困っていたことが解決すると、子どもの表情が、すっとほぐれ気持ちが切り替わることがあります。大人の関わり方がとても重要であると感じます。
 先日受講した、星槎大学大学院教授 阿部利彦先生のご講演で、子どもたちと関わる上で心掛けていきたいことについて学びました。
〈声掛けの仕方は、和顔愛語で、具体的に〉
 子どもには、具体的な言葉の声掛けが分かりやすい。
(例)「靴、脱ぎっぱなしだよ。」より 「靴の右と左をそろえておこうね。」
   「片付けなさい。」より 「棚の上に置こうね。」‥‥など
声掛けは伝えたままではなく、その内容が分かったのか、その子の行動を見守り、確認もする。
〈子どもたちには、人と関わるよさの体験を積ませる〉
 子どもの言葉の中に、「こっち来ないで。」「〜しない!」と言って反発するような言葉が出ることがある。「また、苦手なことに直面されるかも」「怒られるかも…」と身構えている姿かもしれない。そのような時は、子どもがそのように言ってしまう意味を捉えること。人と関わる良さの体験を積ませる。
〈大人は、子どもの心の安全基地となろう〉
 子どもにはできる限り心の安心感を持たせることが大切である。それは安全基地という。安全基地を子どもたちの中に作るためには、“自分が頑張っている姿を大人はよく見ていてくれる”と実感させること。例えば、その子が頑張っている最中を見逃さずに、その子と目を合わせて“目でだっこ”してあげるとよい。

 上記にあるように研修で学んだことは保育者間で共有し、生かしていきたいと考えています。なお一層子どもたちの姿について多面的に捉え、一人ひとりを大切にした保育を目指していきます。日々、子育てに懸命に取り組んでおられる保護者の皆様にも、上記の内容から何か感じ取っていただけましたら幸いです。また子育てに関してお困りなことがありましたら是非、子供園にご相談ください。お子さんのことを一緒に考えていきましょう。

7月 年少ことり組

 プール・水遊びが始まり、水で遊ぶことを楽しみにしています。水遊びやプールでは水の冷たさや気持ちよさを感じたり、水の中で動いて遊ぶことを楽しんだりします。また、夏野菜の水やりもしています。学級で育てている夏野菜を収穫する喜びや、野菜の美味しさを感じられるように計画していきます。
 生活面では、着替えの機会が多くなっています。着替え方を知らせながら、自分でやってみようと思えるように支えていきます。また、自分でやってみたらできた嬉しさを受け止めたり共感したりし、次も自分でやってみようと思えるようにしていきます。
 暑い日や水遊びをした後は、疲れも出やすくなります。子どもたちが子供園で元気に遊べるように、ご家庭では十分な睡眠をとることや朝ご飯を食べて登園するなどのご協力を、引き続きよろしくお願いいたします。

7月 年中うさぎ組

 プール・水遊びが始まりました。大きなプールに入ることをとても楽しみにしています。喜んでプール・水遊びに参加し、水の気持ちよさや水の中で動く楽しさを感じられるようにいろいろな遊びを取り入れていきます。
 遊びでは、自分の気持ちを動きや言葉で表しながら友達との関わりや触れ合いを楽しめるようにします。
 身の回りのことや衣服の着脱などの生活面では、自分のことを自分でしようとする姿が見られるようになってきています。引き続き、自分でできるところは見守り自分でできた嬉しさを感じられるようにします。  
 暑い日が増えると、体調が崩れやすくなると予想されますので、ご家庭では睡眠を十分にとって生活リズムを整え、子どもたちが元気に遊べるように、ご協力をお願いいたします。

7月 年長ぞう組

 プール・水遊びでは、水の心地よさを感じながら、「顔を水につけてみよう。」「体を伸ばしてみよう。」「バタ足をしてみよう。」など、自分なりのめあてに向かって取り組めるようにしていきます。
 また、遊びの中で、友達と数人で思いを伝え合いながら進めていく楽しさが感じられるよう、自分の思いを言葉で伝えようとしたり、友達の思いを受け止めようとしたりする姿を支えていきます。
 自分たちで育てている夏野菜も、次々と収穫の時期を迎えます。みんなで食べる喜びも味わえるようにしていきます。
 プール・水遊びをしたり、蒸し暑くなったりし、疲れが出やすい時期となります。生活リズムを整えて、子どもたちが元気に過ごせるよう、ご家庭でもご協力をお願いいたします。

6月 こどもをまんなかにして・・  園長 石床 美穂子

 昨年度は、子ども家庭庁が新設され、「こどもまんなか社会」「チルドレンファースト」など乳幼児の育ちに関する様々な施策や方針が打ち出されました。子どもたちがしあわせに健やかに成長するためには、子供園は幼児期にふさわしい教育を実践し、保護者・地域としっかりと繋がることが大切です。
 高井戸子供園では、家庭と子供園が信頼関係を深め、一人ひとりの子どもや保護者に寄り添った子供園でありたいと考えています。お子さんの成長を保護者の皆様と共に喜び、様々なことを共有し、話し合いながら子どもたちの成長を支える“共育て”を目指しています。
 そのために、参観、個人面談、親子行事、園行事など様々な取組をしています。その中の一つに「親子で遊ぼう」があり、学年ごとに年に1回土曜日に行っています。子どもたちにとっては、お父さん、お母さんと一緒に遊ぶ楽しいひとときとなるように・・・また、保護者の方には、親子で一緒に遊ぶことで、園での子どもたちの様子を知ったり、親子で遊ぶ楽しさを感じたりできるように・・・と計画しています。さらに、家族だけでなく、学級の親子みんなの親睦を図る機会にもしていきたいと考えています。

 5月11日(土)は、年長ぞう組、5月18日(土)は、年中うさぎ組が行いました。
 ぞう組は、”ミニミニ運動会“として、日頃子どもたちが楽しんでいる運動遊びを親子で楽しみました。一緒に体操をした後に、踊って玉入れ、ボール運び、フープとり、カードめくりなどルールのある運動遊びをしました。親子で同じチームになって力を合わせたり、競い合ったりする中で、子どもたちの頑張りや友達との関わっている様子を感じることができたようでした。
 保護者の方から、『前日から楽しみにしていた。』『活動内容が濃くてたくさん触れ合うことができてうれしかった。』『友達と関わっている姿に成長を感じた。』『ルールを理解して取り組み、みんなでする楽しさを感じていた。』などの感想をいただきました。
 うさぎ組は、前半は、砂遊び、製作、転がしゲーム作り、粘土など、子どもたちがいつも園で楽しんでいる遊びを親子で選んで遊びました。砂場で大きな山をつくったり、新聞紙でつくったキラキラボールを投げ合ったり、大人も夢中になって思い切り楽しんでいました。また、登り棒や鉄棒、縄跳びなど繰り返し取り組んで、できるようになったことを見てもらいうれしそうにしている子もいました。後半は、ホールでふれあい遊びやゲームをしました。スキンシップもしながら身体を動かし、歓声が上がっていました。
 保護者の方から、『普段の様子を見ることができてよかった。』『子供園での生活を伸び伸びと楽しんでいると感じた。』『子供園には、たくさんの遊びがあるのだなと思った。』『じっくり向き合って遊べてよかった。』『親子で思い切り遊べて楽しかった。』『楽しそうに歌ったり踊ったりしていてうれしくなった。』などの感想をいただきました。 
 最後に、どちらの学年も子どもたちがいつも歌っている歌を聴いていただいたり、先生が読む大型絵本を親子で見たりしました。学級のみんなで過ごすことも楽しんでいるということも感じていただけたと思います。
 いろいろな光景が見られましたが、なんといっても子どもと大人の笑顔が素敵でうれしいしい一日でした。日程を調整して、ご参加いただきましてありがとうございました。これからも、“こどもをまんなか”にして、様々なことを共有、共感し合いながら子どもたちの成長を支えていきましょう。

 ことり組の「親子で遊ぼう」は、6月8日(土)です。ご参加よろしくお願いいたします。親子で遊ぶ楽しい時間になりますように。

6月 年少ことり組

 園生活にも慣れ、自分のことを自分でやってみようとする姿が少しずつ見られるようになってきています。自分でできたことの嬉しさが、次につながっているようです。また、自分の気に入った遊びや簡単な製作を繰り返し楽しんでいます。ウレタン積み木では、おうちを作り、ままごと道具や絵本などを持ち込み、自分の作った場で過ごしたり、乗り物を作り教師や他の幼児と一緒に乗って触れ合ったりすることも楽しくなってきています。
 今月は、水遊びが始まります。水遊びを通して、水の感触や心地よさを感じられるようにし、プール遊びを楽しみにできるようにしていきます。砂場遊びでも水を使った泥遊びをたくさん楽しんでいきます。遊んだ後は、汚れた手足を洗ったり、着替えたりすることも繰り返す中でやり方が分かり、きれいになった心地よさを感じられるようにしていきます。

6月 年中うさぎ組

 製作や場づくりなど、自分のやりたいことを見付けて遊んだり、気の合う友達と一緒に同じものを持って動いて遊んだりする楽しさを感じています。また、友達がしていることに興味をもって自分もやってみたり、同じ場に友達がいることを感じながら遊んだりと、学級の友達と一緒に遊ぶことが多くなってきました。友達と関わる中では、自分なりの思いや動きを出していますが、思いがすれ違うこともあります。
 今月は、自分のやりたい遊びをする中で、自分の思いを動きや言葉で表現しながら遊ぶ楽しさを感じられるようにしていきます。保育者がお互いの話をよく聞き、思いを受け止めて言葉にして互いの思いをつなげながら、それぞれに思いがあることを知れるようにしていきます。
 プール指導が始まります。水の中で動いて遊び、水の心地よさや感触を楽しめるようにしていきます。

6月 年長ぞう組

 大型積み木での場づくりやごっこ遊び、園庭での鬼遊び、砂場での泥んこ遊びなど、それぞれがやりたいことを見付けて楽しんでいます。その中で、気の合う友達と共通のめあてをもって遊びを進めたり、「○○したらどう?」と一緒に遊ぶ友達同士で思いを言葉で伝え合おうとしたりすることも増えてきました。その分、思うように自分の思いが伝わらないもどかしさや葛藤を感じている様子も見られます。
 今月は、自分の思いを言葉で伝え、相手に伝わる嬉しさが感じられるようにしていきます。また、一方的に自分の思いを伝えるだけでなく、友達の思いにも気付き、聞き合うことができるようにしていきます。
 プール遊びでは、約束を思い出し守りながら、水の中で動く気持ち良さや開放感が味わえるようにしていきます。