令和2年度 園便り

1月 新たなものを創り出し、喜びや成長を感じる日々に  園長  齋藤 由美

 新年明けましておめでとうございます。2021年、丑年がスタートしました。昨年は、新型コロナウィルス感染拡大により、大変な1年となりました。今年は、子どもたち一人一人、保護者の皆様にとって、健康で笑顔いっぱいの一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。
 さて、12月に配布いたしましたすぎなみ教育報は、お読みになりましたか?「共に学び 共に支え 共に創る杉並の教育」を目指し取り組んできた、教育ビジョン2012が、令和3年で終わります。令和4年度から10年の新たなビジョン策定に向けて、教育委員会、有識者、地域の方々などで編成された杉並区教育振興基本計画審議会を中心に話し合いが進められています。年末に意見交換会があり、傍聴させていただく機会がありました。
 「人生100年時代、予測不可能な時代がやってくる。そのためには、新しいことを生み出し、新しい価値を創り出せるようになる力が必要である。また、その力を人と対話し、やり取りをしながら学び、生み出せるようにしていく事が大切である。」というお話がありました。
 自園の教育目標である、「遊びが好き 友達が好き 自分が好き」の取り組みは、まさにこれからの時代を生き抜いていく子どもの目指す育成方向と同じです。しかし、これからの時代、そして、今のコロナウィルスによる新しい生活を余儀なくされている日々の中、どのように育成していくか、といった点では、保育者も日々新たな考えを生み出していく必要があります。これまでの高井戸西子供園で取り組んできた、保育の伝統を、新たに創り出し生み出していくときが来ています。1学期2学期も、一つ一つ、目の前にいる子どもたちにとってできることを考え取り組んできたことは、しっかりと子どもたちの成長につながっています。これからは、生活や遊び、行事の『変化(新たな取り組み)』を肯定的にとらえ、子どもたちと共に楽しみながら、新たなものを創り出す喜びに変えていけるようにしていきます。
 何かを変えるということには、心配や不安もついてきます。しかし、一人一人の思いに寄り添い、個々や学級の成長にしっかりと目を向けて、子どもたちが主体の新しい取り組みの中に、楽しさや喜びを見出し、成長を感じる日々となるよう取り組んでまいります。
 新型コロナウィルス感染者が2,000人を超え、再度緊急事態宣言が発令されました。園での安全面、衛生面には、引き続き十分に配慮してまいります。また、どのような状況の中でも、常に子どもたちの成長や幸せを願い、支えてくことができるよう職員一同力を尽くしてまいります。
 保護者の皆様、本年もご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

1月 ことり組(年少)

 1月は、コマや凧揚げ、カルタなど簡単な昔遊びをしたり、氷や霜柱など冬ならではの自然との関わりも大切にしたりしていきます。
 2月には「子ども会」があります。自分のしたい遊びの中で、みんなと一緒に色々なものになりきって遊んでいきます。また、楽器に興味をもち、好きな歌に合わせて楽器を鳴らすことを楽しんでいきます。
 積極的に戸外に出て鬼ごっこやしっぽ取りなどをして、友達や保育者と一緒に体を動かしながら簡単なルールのある遊びを経験していきます。

うさぎ組(年中)

 1月は正月の雰囲気を感じながらカードゲームやすごろくなどをして、友達と共通のルールで遊ぶ楽しさを感じられるようにしていきます。コマ回しでは繰り返し取り組む楽しさを味わえるようにしていきます。
 2月は「たかにしコンサート」があります。繰り返し歌ったり合奏したりする中で、友達と音楽に合わせて楽器を鳴らす楽しさや友達とリズムが合う喜びが感じられるようにしていきます。
 戸外でボール遊びや鬼遊びをして体を動かして遊び、寒さに負けない体づくりをしていきます。また、少しずつ年長組から誕生会の司会やお休み調べなどの当番活動を教えてもらいます。年長組への憧れを感じ、期待感をもてるように支えていきます。

1月 ぞう組(年長)

 いよいよ園生活を締めくくる3学期が始まります。一日一日を大切にして、毎日友達との遊びや生活を思う存分楽しみながら、一人一人の成長を支えていきます。
 今月は、友達とお正月遊びを楽しんだり、戸外で体を動かして遊んだりします。カルタ、トランプ、すごろくなどのお正月遊びをしながら、文字や数字への関心がもてるようにしていきます。また、コマ回しでは、繰り返し挑戦する中で、手先を使ってひもを巻いたり、力の加減をしながらコマを投げたりする経験をし、できなくても諦めずに取り組み、回せた達成感を味わえるようにします。
「たかにしコンサート」に向けた活動では、歌や楽器演奏を通して、みんなで気持ちを合わせて取り組み、音がそろう心地よさや楽しさが感じられるようにしていきます。

12月 季節の移り変わりに思うこと     主査  酒巻 治恵

 園庭や街中の木々がすっかり色づき、秋も深まってきました。朝、子供園に来るたびに園庭に落ち葉のじゅうたんが広がり、ワクワクした気持ちになります。色とりどりの葉っぱで同じ園庭なのに夏とは全然違う景色を見せてくれています。子どもたちは綺麗な色の葉っぱを拾って集めたり、熊手で集めて山にしたり、思い思いに遊んでいます。落ち葉を集めて空に向けてふわりと投げては、歓声を上げています。太陽の光がキラキラと葉っぱの間をきらめいています。

 保育室では、うさぎ組、ぞう組が5日の子ども会に向けて、劇遊びに取り組んでいます。ふと園庭をみると、作った衣装を身にまとい遊んでいる姿があり、役になりきって楽しんでいるようです。
私は幼稚園時代、園では一言もしゃべらない女の子でした。唯一先生と喋ったことといえば、年長の夏休みに生まれた弟の話をしただけ。そんな私ですが、劇でちょうちんあんこうの役をしたことを、何故か鮮明に覚えているのです。どんなセリフを言ったのか、何をしたのかは詳しく記憶していないのですが、その空間で楽しかった思いが心に残っています。何かになりきって、学級のみんなで創り上げていくことに、心躍らせていたようです。
 子どもは、環境に関わりながら身近にある様々な人やモノ、自然の事象などについて感じ取ったことを基に、自分の中にイメージを作っていきます。そのようなイメージを蓄積していく事で、目の前にない物も別の物で見立てたり、大人の行動を後でまねて場面や状況再現したりすることができるようになり、心の中にあるイメージを、自分なりに表現しようとするのです。幼い心に残るようなお話、絵本に触れることはもちろんのこと、それらを友達と共有することでますます楽しさが膨らみ、表現したい、役になりきりたいと思うのですね。大人になった時に、子供園での経験が素敵な思い出と共に思い出せるような毎日を過ごしてほしいと願うばかりです。


 今年の冬至は12月21日です。1年で最も昼間が短くなる日で、この日を境に太陽が出ている時間が長くなっていくため、かつては冬至を1年の始まりの日としていたそうです。この日は柚子湯に入ったり、カボチャを食べたりするご家庭も多いかと思います。昔は黄色が魔除けの色とされており、黄色いカボチャを食べることで、無病息災を祈り、柚子を入れたお風呂に入ることで、血行促進や風邪予防を期待したようです。今年は、いつもの生活をいつものようにはできないことが多い1年でした。それでも自然は移り行き、しっかりと葉を紅葉させ、作物を実らせています。私たち人間の小ささを感じました。

 今年も瞬く間に過ぎていき、あっという間に今年最後の月になりました。秋から冬へと変わりゆくこの頃、衣服をこまめに調節しながら、これから寒くなるであろう季節に負けず、元気いっぱいに体を動かして遊んでいきたいと思います。

12月 ことり組(年少)

 ウレタン積み木を、保育室だけでなく園庭でも使えるようにしました。家を作っておうちごっこをしたり、車を使って乗ってどこかに出かけたりして楽しんでいます。家を囲って作るだけでなく、椅子やパソコン、赤ちゃんのベッドを作るようにもなっています。その中で、その場にいる他の幼児と一緒に、役になって簡単なやり取りをしたり、一緒に動いたりすることを楽しんでいます。
 今月は、みんなで、体操やリズムをしたり、簡単なルールのゲームをしたり、楽器遊びをしたりして、色々な経験ができるようにします。寒くなり上着を着るようになってきたので、裏返しになった袖をもとに戻したり、ファスナーやボタンを自分でしたりできるようにします。また、改めて手洗いうがいを徹底して、感染防止をしていきます。寒さに向かう時期ですが、1日1回は外に出て、戸外で体を動かす遊びもできるようにしていきます。

12月 うさぎ組(年中)

 園庭の落ち葉が多くなってきて、製作したサツマイモを使って焼き芋ごっこをするなど自然物を使って遊ぶことを楽しんでいます。また、園庭や保育室に家を作って、友達に自分の思いを出しながら一緒に遊んだりする楽しさを感じています
 今月は、自分の思いを言葉や動きで表しながら、友達とやり取りをして遊ぶ楽しさを感じられるようにしていきます。子ども会に向けて劇遊びに取り組んでいく中では、役になりきって動いたり、劇遊びに必要なものを考えて作ったりしながら表現する楽しさを感じられるようにしていきます。
 友達と遊びたい思いが強くなってきた分、思いの違いや伝わらないもどかしさなどから葛藤する姿も見られるようになっています。自分の思いを出し、友達の思いに気付いていくことができるように友達との関わりを支えていきます。

12月 ぞう組(年長)

 年長組は、子ども会に向けて仲間と一緒に準備を進めています。お話のイメージが共有されてきて、友達と一緒に必要なものを作ったり、自分なりに役の気持ちを考えて表現したりしています。その中で、友達と一緒に考え合ったり、友達の良さに気付いたりする経験を大切にしていきます。学級の仲間と一緒に劇を作り上げていく達成感や満足感を味わえるようにしていきます。
 戸外ではドッジボールや鬼遊びなど、自分たちでルールを守りながら思い切り体を動かす楽しさを味わえるようにしていきます。
 今月は、季節の行事もあります。行事の意味を知り、季節ならではの体験をしたり、製作を楽しんだりしていきます。また、自分たちの生活を自分たちで進めていく気持ちが育っていくように支えていきます。